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これからは照菫


※雑記です

 インターハイ前日、レギュラー用の部室で、菫は照に半荘を打つように言った。同卓は淡と尭深に頼んでいた。
「勝負は東風戦。半荘一回。しかし箱下ありだ」
「分かった」
 突然の申し出だったが、照は普段どおりの無表情でうなずくだけだった。
「でも何で東風戦なんですかー?」
「何でもいいだろう」
 菫は感情のない声で言った。東風戦にしたのは、照の支配への対策だった。菫はこの勝負に本当に勝ちたかった。
 場決めの結果、東家・淡、南家・照、西家・菫、北家・尭深に決まった。

東一局・親・淡
「振ります」
(照が勝負に参加しない東一局。この機になるべく稼いでおきたい。だが、直撃は無理か… 自然に手組みをしよう)

7巡目
三萬四萬五萬六萬七萬三筒四筒五筒四索五索六索七索八索
ツモ九索

(スルー)
 菫は9sをツモ切った。入り目によっては、フリテンリーチでも構わない。そして9巡目、6mをツモった。
(よし!)
 当初の予定どおり、369sのフリテンリーチをかける。
「リーチ!」
 だが、2巡後…

三萬四萬五萬赤六萬六萬三筒四筒五筒四索五索六索七索八索
ツモ九索

(仕方ない…)
「ツモ。1300・2600」
 淡、尭深ともオリている印象だったが、さすがに2度のアガリ逃しはできず、手牌を倒した。
(ここからだな…)

東二局・親・照
(ここが勝負どころだ。この親さえ流せば、もはや照にできることは何もない。しかし、ここで連荘されれば、少ない局数で取り戻すことはほぼ不可能だ)

配牌
二萬三萬一筒三筒四筒七筒二索五索七索九索東白中

(この配牌では…)
 照は第一打に2pを打った。
「チー!」
 即座に鳴いて、1pを切る。
(タンヤオとバックの両天秤… しかし、それより淡と尭深に協力してもらいたい)

6巡目
三萬五萬六筒七筒二索四索五索七索中中 二筒横三筒四筒
ツモ五萬

(27sを外したいが、中がでない。タンヤオに振り替えだ)
 菫は中を切った。
「ロン」
 照の声だった。

三萬三萬四萬四萬六筒六筒七筒七筒九筒九筒七索七索中

「2400」
(しまった。照にアガらせてしまった)
 悔いる間もなく、照はその後も2000オール、2600オールと積み棒を並べつづけた。

東二局三本場・親・照・ドラ七筒

点棒状況
照40800・菫22900・淡17500・尭深18800

(まずいな。次はおそらく3900オール。そうなったらもはや勝ち目はない)
(この局のアガリはなんとしても阻止しなければ…)

4巡目・照
一萬一萬二萬三萬三萬四萬六筒七筒七筒六索七索八索八索

(ピンフイーペードラ1?)
 ツモったのはドラ7pだった。
(これで手役はいらない)
 6pを打つ。
 菫はそれをみて焦った。ドラソバの6pがでたなら、テンパイか、イーシャンテンとみた方がいい。
 手元で弓を構える動作をし、照をみつめた。
(余剰牌は… 13mか。テンパイでなかったのが救いだ)

同巡・菫
二萬三萬四萬四萬五萬五萬六筒七筒八筒九筒中中中
ツモ北

(69pは695p、そしてドラの7p引きの備えに必要だが、もういい。こうなったら最終形は
二萬三萬四萬四萬五萬五萬五萬六筒七筒八筒中中中の1436m待ち以外にない)
 菫は安牌の北を残し、9pを打った。

5巡目・照
一萬一萬二萬三萬三萬四萬七筒七筒七筒六索七索八索八索
ツモ北

(この感じ… 菫か。とすると余剰牌を抱えるのは危ない。14mの受けはなくなるが…)
 照は1mを安牌の北に振り替えた。

同巡・菫
二萬三萬四萬四萬五萬五萬六筒七筒八筒中中中北

(余剰牌が13mでなくなった。あと一手でテンパイだというのに、さすがだな。照)
(だが… まだ射程内だ)

ツモ三萬

 2mを打って北タンキに構えた。
(打て! 照…!)

6巡目・照
一萬二萬三萬三萬四萬七筒七筒七筒六索七索八索八索北
ツモ八索

(テンパイ… だというのに北が打てなくなっている。菫…)
(いや、それより北タンキに構えるとして、どこを外すか)
 照はいったん3mに手をかけたが、1mを切った。
(菫を相手にするなら…)

同巡・菫
三萬三萬四萬四萬五萬五萬六筒七筒八筒中中中北

(北が余剰牌でなくなっている。どこまで粘る)
(だが、今度の余剰牌は3m。まだ狙えるぞ)

ツモ五萬

 菫は北を切った。
(これで2534m待ち。追い詰めたぞ、照…!)
 だが、次巡、照は北を打った。
(なぜだ。北タンキじゃなかったのか!?)

尭深
二萬

 ロン、とあげかけた声を菫は飲み込んだ。
「ロン」
 頭ハネだ。

二萬三萬三萬四萬四萬七筒七筒七筒六索七索八索八索八索

「12900」
(なぜだ…)
 四本場、という照の無感動な声も耳を素通りした。菫は考えていた。
(なぜお前は私をみない)
(はじめて会ったとき、お前は一人で本を読んでいた。そのときから無感情なやつだと思っていた。だが、そうじゃないと分かった。最近のお前は何かに心を乱されている。だが、なぜそれを私に言わない!? なぜお前の心を乱すのが私じゃないんだ!)
 その局は一方的だった。菫が自失しているあいだに、照は淡々と6400オールをツモあがった。

東二局六本場・親・照

点棒状況
照72900・菫16500・尭深-500・淡11100

(やはり、照に勝つことは無理だったのか…)
 東風戦、箱下ありというハンデをつけても、この大差をつけられてしまった。
(照に勝って、私のことをみてほしかった。だが、もともと私と照とでは差がありすぎたんだ…)
 この点差なれば、逆転することはできない。それは麻雀の常識だ。はやくこの半荘を終えたい。そればかりが菫の思考を占めていた。トビなしにしたのを菫は後悔していた。
「ツモ」
(また…)
 だが、そこで気づいた。照の声ではない。
 淡だ。

二萬二萬二萬二索二索二索二索三索三索四索北北北
ツモ四索

「1300・1900です」
「なんでその手で… 2s暗カンすれば、まだ逆転の目があるじゃないか。もうお前には親番もないんだぞ」
「なら、親番の残っている先輩はどうなんですか?」
 言われて、言葉に詰まった。
「あーあ。ほんとうは私がテルに言ってあげたかったんだけど、今回は先輩にゆずってあげます」
(淡…)
 やはり、淡も照の変調に気づいていたのだ。それでも自分に任せると言った。すこしシャクにも思うが、今回はその期待にこたえよう。言葉には表さず、菫は黙ってサイコロを振った。

東三局・親・菫・ドラ一萬

点棒状況
照71000・菫15200・尭深-1800・淡15600

(まずはこの親番だ。とにかく連荘するしかない)

8巡目・菫
四萬五萬六萬六萬六萬六萬三筒四筒四筒五索六索六索六索
ツモ七索

(ドラも赤もないが… いい手だ。まずはここからだ)
 菫は4pを曲げた。
「リーチ!」
 ロン、と照が言った。

二萬三萬四萬七萬七萬七萬三筒五筒五索六索七索八索八索

「1300」
 しばしの沈黙のあと、菫は点棒を差しだした。
「はい」

東四局・親・尭深・ドラ八索

(57800点差… 役ツモでも三倍満直でもまくれない。役直しかない)
(へたな好配牌などいらない… 狙うのは国士)

配牌・菫
二萬三萬四萬三筒二索二索三索三索三索六索西北白

(好配牌だが… この手で狙えるのは四暗刻くらいか。それもタンキで直撃しなければならない。厳しいな…)
 だが、その想定に反して、手にはソーズが残っていった。68sのどちらもションパイだったのがよかった。どれか一枚でも切られていたら、もっと重なりの期待できそうな牌に変えていただろう。

5巡目・菫
二萬二索二索三索三索三索六索六索八索八索西北白

(よし… しかし発は切れている。なんとか4sを引かなければ…)

尭深
打4s

(うっ)

次巡

打4s

(緑一色の目はほとんどなくなったか… だが、まだ四暗刻の目がある)

10巡目
二索二索二索三索三索三索六索六索六索八索八索八索白

(テンパイ…)
(ここまできて、あきらめることはできない。なんとしてもこのスッタンで役直して照をまくる。これなら待ちを照の余剰牌に直に合わせることができる)
(照の余剰牌は… 4s58p!? ならスッタンより緑一色だ。234sのどれが入っても4sを直撃できる!)

ツモ二索

(14sだ。出せ…!)

同巡・照
一索一索四索四索五索五索六索七索九索五筒六筒七筒八筒

(ピンツモでいい。アタマはできている。4758pが入ったら4sを打って、368sの受けに構える)

ツモ三索

(テンパイ… しかし万一ということもある。ツモなら打点上昇の条件は満たす。ここはダマだ…)
 照は静かに8pを切った。

11巡目・菫
二索二索二索二索三索三索三索六索六索六索八索八索八索

(テンパイか。照の手から、余剰牌が消えた。いや、かすかに気配が…)

12巡目・照
一索一索三索四索四索五索五索六索七索九索五筒六筒七筒

ツモ五索赤

(9sを…)
(いや。これは切れない。菫、死んでいなかったのか…)

手牌・菫
二索二索二索三索三索三索六索六索六索八索八索八索九索

(条件は役直。字牌が切れていて大三元も四喜和もない。スッタンか…)
 照は四枚目の4sを打った。

(かわされた… もう現物以外は打ってこないだろう。だが、直撃でなければだめなんだ)
(しかし、あいつから直撃をとれる方法などあるのか?)
(……)

13巡目・照
一索一索三索四索五索赤五索五索六索七索九索五筒六筒七筒
ツモ七索

(手出し9s。手出しを連続でしてくるということは、やはりタンキ待ちなのだろうな)
(しかし9sが切れて助かった。これでテンパイ復帰だ。出アガリもできる)

(……)

次巡・照
一索一索三索四索五索赤五索五索六索七索七索五筒六筒七筒
ツモ七索

(手元に三枚。ドラ表に一枚。この7sは四枚目だ。ツモ切り…)

「ロン」
「!?」

二索二索二索三索三索三索六索六索六索八索八索八索八索

「チンイツ、タンヤオ、サンアン、ドラ4… 32000だ」
「……」
「やっとこっちをみたな。照」

「照。話してほしいことがあるんだ」
「もしかして、そのために卓をつくったの…?」
「そ、そうだが…」
「そんなことしなくても、言ってくれれば話したのに」
「え?」
「だって、友達だから」
 そういうと、照はぎこちなく、笑った。

カン

自分で書いてみて、ss書いている人はすごいとはじめて分かりました。書いているうちに辛くなってきて、どんどん適当になっていく…
それはともかく、照咲から流出した資金が照淡に向かうと思っている人が多いですが、自分は断然、照菫ですね。いちばん好きなカプは部キャプですが。百合の王道はショートカット少女とロングカット少女だと森永みるく先生も言っています。

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